投稿日時 2015-09-26 22:10:00 投稿者 べり子 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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きらきらと輝く宝石は美しいけれど、僕みたいな嘘付きが紛い物を混ぜていくからね。気をつけるんだよ。 そう、母の違う兄が頬笑みながら頭を撫でてくれた。 父は新しく始める商売、薬屋の伝手を広げるために行った南のシェパで俺の母に手を出したらしい。 婿養子だったそうだけど、俺が出来たと知った本妻は父をぼっこぼこにして、母を第二夫人として認めさせた。 本妻も兄も、俺に優しい素敵な人達だ。 父が本店に戻されたので、兄は今シェパで薬屋の運営を任されている。 俺の方が宝石の見る目があると兄がいいはり、本店でこうして鑑定の練習をしているけれど、本当に良いんだろうか。 今日、兄から宝石が届いた。 自由にリメイクしてみろという手紙も付いていたけれど、こんな綺麗なサファイアの指輪のリメイク……どうしようか。 困惑と共にわき上がる喜びにも似た感情を抱いて、俺は作業机に向かった。 |
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